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COACH K'S BLOG

倉石 平のバスケットボールブログ 週1回、毎週木曜日アップ!
強化に対する、高体連、中体連の立場

 強化を如何にして考えるか、この命題はとても難しい問題である。強化には正の強化、元来誰もが考えることであるが、このほかに負の強化もある。これはそぎ落とすこと、要らない物を捨てることで強さが表現されるものである。後ろ向きに見えるがとても重要な事柄なのかもしれない。そこで今回触れるのは前回に引き続き正の強化、その中でも一貫した強化、一貫指導に関する事柄に触れて行きたいと思う。

 幼少期から徹底した方向を示し全てがそこを目掛けて強化することを示しているが、そこで今回抵触するのが、標題にもした中学生と高校生である。この2つを束ねる団体が中体連、そして高体連である。欧米などの先進国は、この2つのカテゴリーに関しては徹底したエリート教育をしているのが現実である。アメリカは、中学、高校に関しては、12名制を取っており、12名のセレクションがあり、そこに入れなければプレイできないのである。ヨーロッパは、クラブチーム制を取っておりU-13の時点で10名から12名程度にしている。つまりアメリカと同じ現象が起こっているのである。

 そこで日本はどうかである、中学校も高校も入学ができれば、誰もが入部できる体制になっている。一部入部テストのようなことをしていることもあると聞いているが、現実は皆にスポーツをする権利を与えているのが現状である。したがって多くの部員がいるのが事実である。エリート教育と誰もが入れるという形では、おのずとレベルの違いが生まれても仕方がない事実である。まして人数に限りがない日本では、人気が出るほどに多くのプレイヤーに時間を費やさなければならず、強化にとってはとても厄介な問題になるのである。また、欧米はU-13,U-14に関しては学年ごとにカテゴリーが存在、同学年でゲームをしている。それに比べて日本は、U-13からU-15までは一つのカテゴリーとなっており、2次成長期真っ只中であり、150㎝あるかないかくらいから185cmを超えるプレイヤーまでが一緒に練習するしゲームもするわけである。当然U-13のプレイヤーは応援団になるしかないのが現実なのである。インフラの問題や指導者の問題を解決できなければこの対応はできないと思われる。

 次に標題の問題、特にその中でも指導者の問題がある。現在指導している方が、悪いと言っているわけではないのであるが、日体協中心に作られた指導者ライセンス、教員が特に取得しようとしないのか、学校を休んで取得しないと取得できないため、学校長が許可しないのかどこが問題なのかは定かではないが、現実取得されていない方がほとんどなのが現実である。高体連も同様な問題が起こっているのである。

 このようなことが起こっている現状、何が問題かというと、最初の強化のことを思い出していただきたい、一貫した強化、つまり方向性が良い成果を出してきていると言うことである。したがって指導者資格を取得することが一貫した方向性をも理解するという形になるのである。そこが徹底されないわけで、強化に至る入口で躓きがあるのである。ここを解決しなければ強化そして世界のレベルに追い付けないと考える。

2014/07/14

強化に対する諸問題について

 日本における代表等に関する諸問題について今回は考えてみたい。特にフル代表からアンダーカテゴリーまでに関する諸問題である。この問題点は、バスケットボール競技に関してだけではなく、ほとんどの競技団体が悩んでいることでもある。では文科省は手をこまねいているのか、そうではないと考えるが、簡単には解決できない問題であることは事実であるように思われる。

 今回はその中でも特に学期制と6334制にについて述べてゆく。

まず学期制であるが、4月に始まり7月末で1学期が、そして2学期、3学期となるが、ここが諸外国と大きく異なる点となる。隣の韓国などは3月始まりとなり比較的に似た内容ではなるが、若干のことなりが大きいと考える。その他の欧米をはじめとする国々は9月に新学期が始まるという形である。われわれは違和感なく今まですごしてきたため何も感じることはないのだが、こと国際ゲームとなるとそのようには行かない。ほとんどの国のお休み期間に大会が組み込まれることが多い、そのためオリンピックをはじめとする、世界選手権等は6月末から8月末の期間に行なわれるケースがほとんどである。まれに今回のアジア大会のように9月半ば開催ということもあるが、ほとんどは8月末までである。

 こうなると、ほとんどの国は6月には夏休みに入っているわけで強化合宿をはり、そして大会に望むという形になる。ところが日本はというと、67月というと1学期の中間テスト、そして期末テストに合致してしまうケースが多々である。2学期制とてどこかがテストに該当すると思われる。したがって思ったような強化合宿もはれない、そして大会に出場するのさえ、場合によっては進級にもかかわる問題になりかねず大会に思ったような成果を出すのは難しいというのが現実である。

 次に6-3-3-4制である。これも大きな問題である、アンダーカテゴリーのU-16U-18の大会をうまく乗り切ろうとすると問題が山積するのである。とくにU-16となると、中学3年生の15歳と高校1年生の16歳が対象年代となる。したがってここでは、中学の全国大会で優秀なプレイヤー、そしてその他の優秀な中学3年生を選抜してU-16の代表を作るのである。ところがこの中3と高1の間には人生初めてかもしれない大きな試験が存在するわけである。したがって選抜はしたものの順風満帆な強化ができない、それどころか練習すらできないのが本当である。こうなるとU-16は、高校に入学が決まった状況から、早くとも3月くらいからしか練習すらできないのである。これで勝とうと思っても、8月の全国大会から3月までのおおよそ半年の空白はとても大きな問題なのである。他国はどうかといいますと、欧米は6-4-3-4、もしくは6-2-4-4などの形が多い、したがってU-16は学校を変えることがない。中学3年と4年、もしくは高校1年と2年ということになり、まったく問題がないのである。昨今は小学校と中学校の一貫教育や中学校と高校の一貫教育など出てきてはいるが、まだ全てに行き届いてはいない。どこかで変えなければ、諸外国にどんどん離されてゆくばかりと危惧する。

2014/07/04