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COACH K'S BLOG

倉石 平のバスケットボールブログ 週1回、毎週木曜日アップ!
今シーズンのNBAファイナル

火曜日(日本時間水曜日朝)に今シーズンのチャンピオンが決定した。40年ぶりのチャンピオン、ゴールデンステイト・ウォーリアーズとなった。しかし今シーズンのチャンピオンは、ここ数年とは大きく異なることがある。新しい事柄がたくさん出てきたシーズンでもある。これからのNBAに大きく影響を及ぼすであろうシーズンであった。

何が大きく変わったかというと、戦術戦略面で大きく変化があった。従来は、インサイドに大きなビッグマンがおり、外と中でバランスよく攻撃するパターンがノーマルであった。ところが、ウォーリアーズは、スターティングラインアップからCの存在がない、つまりインサイドプレイヤーがはっきりといないのである。従来の役割のプレイヤーがいないわけであるから、おのずと異なる仕掛けをしなければならないわけである。如何にインサイドにボールを集められるか、そしてリバウンドを制することができるかという戦いであったが、ウォーリアーズはインサイドにボールを集めるのではなく、アウトサイドの圧倒的なシュート力で、その得点をカバーするどころか上回ったのである。圧倒的なエースのカリーが、新記録のプレイオフでのスリーポイント決定数、従来59本であったものを約倍の98本、またシューティングガードのトンプソンも歴代の3位と圧倒的なアウトサイドの成果であった。本来インサイドで確実に得点を奪取するのがオーソドックスであった、しかしアウトサイドでリズムをつかみ、不安定と言われたアウトサイドで得点を重ねるという、不安定という形を安定度のある形にするために攻撃回数を多くする攻撃方法をとり、相手を圧倒する得点で勝利を得るのである。まさに高速バスケットの完成形なのかもしれない。

アグレッシブなディフェンスから素早い展開からの得点、しかも数的優位な時にはゴール下での得点を、人数優位でもアウトサイドを常に狙うという、今までにない格好である。

面白いし思わず日本人のサイズのない我々にとって見本となるような戦術である。将来的にとてもうれしい戦術の完成形でもある。

2015/06/19