ビーチバレーボール日本代表『池田隼平選手』インタビュー

2020.10.30

Re-start 世界一を目指すのみ!

  • シーズンを振り返って、2020-21シーズンについて

スポルディング:世界の情勢が想像もできなかった程に変化した今、池田選手の活動にも大きな影響があったと思いますが、2019-20シーズンを振り返って今の心境をお聞かせ下さい。

IKEDA: 一言で例えると、勝負の年でしたね。もともと2020年はオリンピックに出場する予定だったので、ポイントを獲得するために国際大会に出場するなど、とにかくオリンピック出場を目指して、ここまでやってきましたから。1年の半分以上は大会出場の為に海外で過ごす生活でした。 今回、オリンピックが延期になったことで、これまで獲得してきたポイントは凍結され、無事にシーズンインを果たしたら、そこから再度オリンピック出場権をめぐってのポイント獲得が継続されることとなりました。

つまり、もう1年勝負の年が始まったわけですから、2年間に渡って出場権をめぐる闘いとなった訳で、ハードと言えばハードですね。

コロナ感染症の影響で先が見えないところも多いのですが、今はとにかくオリンピックという区切りに向かってベストを尽くすのみです。

 

スポルディング:コロナで2020年シーズンのスタートは多大な影響を受けているということですね。

IKEDA: 国際大会の開催は現在のところほとんどの大会が中止になっており、誰にも読めない状況ですね。

 

スポルディング:自粛期間中は、どのようなトレーニングをされていたのでしょうか?

IKEDA: 自粛期間中に関しては従来の練習が出来なかったので、自宅で出来る筋力トレーニングやランニングを行っていました。悲観的になることなく、出来ることをやるというスタンスです。幸いにも6月からは通常通り、練習、トレーニングを再開することができました。

 

スポルディング:どうやってモチベーションを保たれていたのでしょう?

IKEDA:そうですね、もともと何かを気にしてその為に取り組むなどはしないタイプなので、逆にモチベーションは落ちなかったですね。(コロナ感染症の影響で)活動出来ない時期が数か月ありましたが、それはどの競技のどの選手もそうだったので割り切っています。昔から、モチベーションには波がないタイプで常に安定しているかもしれません。

 

スポルディング:先の見えない状況で自身を追い込んでいくスポーツの選手には、モチベーションの維持が難しいとよく話される中で、そこが完全に切り離されているのは、正直驚きました。すごいですね。

 

  • 池田選手について

スポルディング:最も自分らしいプレイと思う点について教えていただけますか?

IKEDA:高さを生かしたスパイクです。日本人選手の中で一番高い自信がありますね。

スポルディング:高さですか。インドアと砂の上では全く条件が異なるのでは?

IKEDA:そうですね、砂に足を取られますから。最初はなかなか思うように飛べない感じがしたのですが、今ではインドア同様に80㎝は飛べますよ。砂浜はハードです。誰もが思うように動けないし飛べない。しかし、ずっと練習を続けていれば、コツをつかめる瞬間があり、慣れて克服できる時がきます。

テクニックとしては、インドアはジャンプする時に足を“ハの字”にして跳ぶのですが、砂浜では両足を揃えて跳ぶことです。インドアは反発を利用できますが、砂浜はできない。最初は大変でしたが地道な練習を続けることで、矯正に成功しました。

 

スポルディング:池田選手ご自身について聞かせて下さい。

IKEDA:もともとはインドアバレーに打ち込んできました。ビーチバレーボールへの転向は、足を負傷して2-3年バレーボールが出来ない

時期があったのですが、その時にビーチバレーボールを観戦する機会があって。タイミングもあったのかもしれないけれど、一気にその魅力

にはまりました。

 

スポルディング:ビーチバレーボールの魅力とは何でしょう?

IKEDA:『エンターテインメントとしての魅力』ですね。青空の下で暑さを感じながら、常に音楽が流れている開放的な会場において開催される醍醐味があると思います。Freeエントランスなので、たまたま立ち寄った方も気軽に応援できたり、お酒を飲みながら観戦できる雰囲気だったり、何よりコートが観客席と近いので、選手との距離も近く間近で迫力あるプレイが観戦できるなど、楽しみ方と魅力は本当に様々です。

 

スポルディング:プレイヤーとしての“モットー”はありますか?

IKEDA:モットーは特にないのです。大会で緊張することもないし、食事のコントロール等もしない。いつも通り、1番になる為にベストを尽くすだけです。これまでその時々を常に1番でありたいと思い続けて、ベストを尽くしてきた結果が今であると思っています。自分自身はまだまだだと思っています。これから先も目指すのは1番のみです。

スポルディング:あえて言葉にすることも気負うことも不要なのですね。『1番でありたいと思い続け、ベストを尽くす』、それが確固たるコアとして存在する自然体と言えばよいのでしょうか、根っからのアスリートだと感じ入りました。

〇SPALDINGとの契約

スポルディング:SPALDINGのイメージをお聞かせ下さい。

IKEDA:やっぱり、NBAやバスケットボールのイメージですね。そして、長い歴史があることを知り、昔からバレーボールに関わっているブランドだと知って、今回契約の話をもらえたのは嬉しかったです。

 

スポルディング:SPALDINGのバレーボールウェアをどう思いますか?

IKEDA:カラフルで遊び心あるグラフィックが多いなと思いました。MTVとのコラボシリーズは着たいですね。タンクトップやTシャツ等、バレーボールウェアに限らず、バスケットボールウェアでも使えるな、着たいなと思えるアイテムがたくさんあります。練習やトレーニングはもちろん、スウェットシリーズ等はウォームアップや海外遠征での移動でも大活躍しそうですね。

 

スポルディング:今後のSPALDINGバレーボールウェアに期待されることは?

IKEDA:タンクトップやサーフパンツ等、ビーチバレーボールウェアの登場に期待しています!

 

 

■池田 隼平(Ikeda Jumpei)■
https://beach.jva.or.jp/player_men/jumpei_ikeda/

■ 所属/株式会社カブト
■ 出身地/熊本県阿蘇市
■ 生年月日/1993年3月5日
■ 身長/190cm
■ 血液型/A
■ 利き手/右
■ ホームビーチ/川崎マリエン
■ 経歴/阿蘇西小→阿蘇北中→鎮西高→法政大→フォーバル
■ 得意なプレー/スパイク
■ ビーチバレーボールの魅力/選手と観客の距離が近い
■ ビーチバレーボール歴/2017年~
■ ビーチバレーボールを始めたきっかけ/
大学生の時にビーチバレーボールを生で観て面白そう、やってみたいと
思ったから
(JVA BeachVolleyball Official Siteより)

成績:
2020年日本ランキング6位(2020年10月12日時点 日本ビーチバレーボール連盟 JVAビーチバレーボールオフィシャルポイントランキングより)
2019年日本ランキング8位(2019年12月15日時点 日本ビーチバレーボール連盟JVAビーチバレーボールオフィシャルポイントランキングより)
2018年日本ランキング12位

2019国際大会:
FIVB WORLD TOUR 2019 ヨーテボリ1☆ 5位
FIVB WORLD TOUR 2019 ボラカイ島1☆ 3位
FIVB WORLD TOUR 2019 ルバビュ1☆ 5位


2020.11.20 Wリーグ所属バスケットボールプレイヤー『平 典紗(たいら つかさ)選手』インタビュー


2019.11.21 【インタビュー】中学校バスケットボール強豪校、埼玉県春日部市立豊野中学校男子バスケットボール部